記録と伝承
破れた日誌
最初はシゲヴェルトの言葉を信じていた。
彼がマルクタンの意志を代弁しているという話も。
我々が大いなる運命へ進んでいるという啓示も。
だが、すべては偽りだった。
シゲヴェルトは運命のアルコンを呼び集め、儀式を行った。
従わぬ者は異端者とされ、
従う者には再び運命のアルコンとして進む資格を与えると言った。
だが、戻らなかった者もいる。
戻ってきた者たちも、変わり果てていた。
その瞳は虚ろで、シゲヴェルトへの忠誠だけが強まっている。
我々の知る運命のアルコンではなかった。
この事の真相を確かめるため、彼らの後を追った。
そしてそこで…信じがたい光景を目にした。
シゲヴェルトに洗脳された者たちは生き延びた。
最後まで神を信じた者、
彼に抗った者たちは、ファフナイトにされて死を迎えていた。
シゲヴェルトの力は、ファフニールの権能そのもののようだった。
この事実を伝えるため、この記録を残す。
我々は利用され、見捨てられ、犠牲にされた。
それも…かつて仲間だった者によって。
ここから逃げる。
もはや誰も信じられない。
残された者は、恐怖の中で互いを疑いながら生きることになるだろう。
もしこれを読む者がいるなら…どうか信じてほしい。
シゲヴェルトは我々を導く存在ではない。
彼は…
(この先は破れており、判読できない)